仕事量の管理
「エンさん、来月もうちょっとシフト増やせる?」
「あ、可能です」
「お、じゃあよろしく」
…これがおかしいことに何年かかったことか。
普通の人は、物理的に可能なスケジュールだとしても、メンタルとか休憩とか考慮してシフト組むものだって知らなかった。
「みんな忙しいんだ!じゃあ私も頑張らなきゃ」
本気でそう思ってた。
というわけで、裁量労働が可能ならば、きちんとメンタル状態も想像して労働量を決めないといけませんね。
これは労働に限らず、友人と会う頻度など、自分にとってストレスになりうるものすべてに言えますが…。
とはいえ、そのスケジューリングが苦手なのがADHDを始め、発達障害を抱える人の特徴です。
とりあえず、自分に最適な労働量を見つけるまでに最低でも1年はかかる覚悟で臨むべきだと思います。
まず用意すべきはカレンダー
パッと見てわかり、書き込みもしやすい紙のカレンダーが私はおススメです。
1.まずは、とりあえず現時点で可能だと判断した仕事量と内容をカレンダーに書き込みます。
2.出勤前に、メンタルの状態を5段階くらいで書いておきます。
3.退勤後に、またメンタルの状態を書き込みます。
4.これをひたすら繰り返します。
季節や天気、仕事の量と内容、様々な要因によってストレスは大きく変わります。また、当日はそんなに疲れを感じなくても、後になって不安や疲れを感じることもあります。
それでも、ある程度の期間これを続けると、「どんな仕事を」「どれくらい」「どういう環境で」続けると、自分のメンタルの波はどう動くのか、傾向が見えてきます。
少しずつ、仕事量を変えて試し、その影響を調べてみるのが大切です。
*ただし、数値が気になりすぎる人、面倒くさくなってしまう人は、自分の性格に合わせて、書き込む内容も簡易化することをお勧めします!
発達障害を持っていると、「目に見えないもの」に対して敏感になりすぎたり鈍感になりすぎたり、とにかく冷静な判断が下せないことが多い。
だから、どんなことも、まずはわかりやすく、直接脳に訴えかける「刺激」にする必要があります。
特に聴覚と視覚の影響は大きい。
だから、目に見える形で「自分」を知ることを重視すべきだと、私は思います。
「情けない」自分を直視するのは辛いですが、自分を知り、認めないことには、ただただ自分を痛めつけ、傷つけることを繰り返すことになります。
むしろ定型の人の多くは「自分の限界」をなんとなく把握し、だいたいそれを超えない程度に頑張ることを自然としています。だから、ギリギリまで自分を削る状態はむしろ異常なのです。
収入面などの理由で、必ずしも自分に最適な仕事量を選ぶことができない人もいます。それは仕方がないことなのかもしれない。
ただ、無理し続ければ、うつ病に繋がってしまう危険があり、結果薬代や病院代が嵩むことも十分にある。
それを忘れてはいけないと思うのです。